破産・整理の法律ガイド


免責許可確定後破産者は債権者に弁済をすることはできるか

免責許可確定後破産者は債権者に弁済をすることはできるかについて

破産者の自発的な弁済であれば可能です。

免責許可確定後の債務について

破産者に免責許可の決定が確定すると、それまでの債務は自然債務になるとされていますので、実際には、破産者の債務が消滅するわけではないのです。

また、免責許可の決定というのは、保証人や破産債権者のために提供した担保などにも影響を与えないことになっています。

なので、連帯保証人、連帯債務者、債務引受人、物上保証人に対しては、その後も残債権の請求が可能ですし、督促や法的請求、担保権の実行をすることもできます。

免責許可確定後、破産者が債権者に弁済する場合について

前述のように、破産者の免責許可が確定しても、連帯保証人等の責任は免責されませんので、当然、債権者は親族や友人といった連帯保証人に、督促や法的な請求、担保権の実行をすることが考えられます。

そのような場合に、破産者としては、それらの人に迷惑をかけないように自ら弁済を申し出ると思われます。

自発的な弁済を債権者が受け取ることについて

問題ありません。

なぜなら、破産債務は、依然、自然債務として存続しているわけですし、破産債権者からの適切な連帯保証人などへの督促に関連して、破産者が自発的に弁済を申し出ているわけですから、それを受領すること自体に問題はないといえるからです。

▼関連トピック
免責について

免責とは、個人債務者に認められているもので、債務の履行をする責任を免れることをいいます。

免責の許可の申立てについて

免責を得るには、免責許可の申立てをする必要があります。

また、その前提として、破産手続開始の手続の申立てを行わなければなりません。

これは、その日から、破産手続開始の決定が確定した日以降1月が経過するまでの間に申し立てなければならないことになっています。

しかしながら、個人債務者の場合は、破産手続開始の手続の申立てと同時に、免責許可の申立てもしたものとみなすとする規定が設けられましたので、破産手続と連続して、免責許可をするかどうかの調査が行われます。

ただし、これは、個人債務者が免責は不要との意思表示をしない場合に限られます。

免責の申立てと強制執行

はい。

免責許可の申立ての裁判が確定するまでは、破産債権にもとづく強制執行等は、できないことになりました。

免責の許可が確定しても責任を免れないものについて

免責の許可が得られそれが確定すると、破産者は、破産債権については責任を免れることになります。

しかしながら、次の債権については、免責許可の決定が確定しても責任を免れることはできません。

■破産者が悪意で加えた不法行為にもとづく損害賠償請求権
・・・詐欺等により窃取した金銭等の損害賠償請求権

■租税等の請求権
・・・国税(所得税など)や地方税等(住民税など)で、財団債権にならなかった租税債権のことです。

■破産者が、故意や重過失で加えた人の生命や身体を害する不法行為にもとづく損害賠償請求権
・・・交通事故や殺人などを原因とする慰謝料・損害賠償請求権などのことです。

■雇用契約にもとづく使用人の請求権や預り金請求権
・・・未払給与、退職金、社内預金、身元保証預り金などの労働債権の請求権のことです。

■民法に規定される夫婦間の協力・扶助義務に係る請求権、婚姻費用分担義務に係る請求権、子の監護義務に係る請求権、扶養義務に係る請求権、その他これらの義務に類する義務で、契約にもとづく請求権
・・・離婚などに伴う子供の養育費などの請求権のことです。

■破産者が知りながら債権者名簿に記載しなかった請求権
・・・債権者目録、債権者一覧に記載がないことにより、破産手続に参加できなかった債権者保護のための請求権です。

■罰金等の請求権
・・・罰金、過料、科料や追徴金、刑事訴訟費用などの請求権

免責が取り消されることについて

詐欺破産罪で有罪判決が確定したときは、免責許可の決定がされていたとしても、破産債権者の申立てや職権で免責取消の決定がされます。

また、破産者が不正な方法で免責許可の決定を得たときには、その決定の日から1年以内なら、免責取消の申立てによって、免責取消の決定がなされます。


□破産法の否認権
□破産手続き中の強制執行
□債務者が一部の人を債権者名簿に記載しなかった場合の免責許可の効力
□免責許可確定後破産者は債権者に弁済をすることはできるか
□破産債権の届出書の記載と添付資料

□破産手続開始の申立て前に財産を移転させた場合
□事業者は破産手続終了後でも連帯保証人に債務の弁済請求ができるか
□破産債権者が免責許可確定後、破産者に弁済をさせるような行為をした場合
□免責
□破産債権の届出書

□役務
□手形貸付と証書貸付
□連帯債務と連帯保証
□破産債権者が免責許可
□譲渡所得の建物
□新築
□新優先出資証券引受権付特定社債
□生産緑地
□世界不動産連盟
□IRR
□所得税
□所有権留保等の禁止
□筋かい
□セールアンドリースバック
□ソーホー(SOHO)

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